外来で患者さん・ご家族に印刷してお渡しいただけます。スマホで見る方はQRコードから。

手のしびれ・手根管症候群でお悩みの方へ

手根管症候群の
セルフケアと受診の目安

夜のしびれはなぜ? 手首の装具は効く? どうなったら手術?

手根管症候群は、手首にあるトンネル(手根管)の中で神経(正中神経)が圧迫され、親指〜中指がしびれる病気です。 セルフケアの柱は「夜の装具(手首をまっすぐに保つ)」。多くはこれで楽になりますが、放置しすぎると神経が傷むことがあり、見極めが大切です。

動画・くわしい解説はこちら

1まず知っておきたいこと

  • 手のしびれは「血行が悪い」ではなく、手首の中で神経(正中神経)が圧迫されて起きます
    → 親指・人差し指・中指と、薬指の親指側がしびれるのが典型です
  • 夜間〜明け方に強くなり、手を振ると楽になるのが特徴
    → 長引くと親指の付け根の筋肉がやせて、力が入りにくくなることがあります

2セルフケアの柱=夜の装具

  • 手首をまっすぐ(中間位)に保つ装具(スプリント)を夜つけるのが、いちばん確かなセルフケア
    → 眠っている間に手首が曲がるのを防ぎ、神経への圧迫をやわらげます
  • まずは夜だけでOK。手首を強く反らせるタイプより「まっすぐ保つ」タイプを
    → 3〜4週間つけて効果を確かめましょう。合わないときは相談を

3日中の動作の工夫

  • 手首を曲げたままの長時間作業(スマホ・キーボード・手仕事)を避け、こまめに休憩する
    → ときどき手を伸ばす・グーパーするだけでも負担が減ります
  • 強く握る・振動する道具の連続使用を控える
    → しびれが強い時期は、日中も装具を併用してかまいません

4手の運動・滑走運動(補助)

  • 指や手首を動かす体操・神経を滑らせる運動は「装具の補助」として
    → 運動だけで装具の代わりにはなりません。装具と一緒に行いましょう
  • やって悪いものではないので、痛くない範囲で無理なく
    → 強い痛みが出るところまで無理に動かさないでください

5背景の病気・体質を整える

  • 妊娠中に出ることがあり、多くは産後に自然と軽快します
    → 糖尿病・甲状腺の病気・透析・関節リウマチ・肥満が関わることもあります
  • これらがある方は、その治療や体重管理を続けることも大切
    → 背景を整えることが、手のしびれの改善につながることがあります

6治療の段階(装具→注射→手術)

  • 装具で足りないときは、ステロイド注射で一時的に楽になることがあります
    → ただし効果は数週間〜数か月のことが多く、根本の解決にならない場合も
  • しびれや筋力低下が続く・進むときは手術(圧迫を取る)が有効です
    → 手術の効果は高く再発は多くありません。神経が傷む前に相談を
🔍 ここが誤解されがち ― 手根管症候群のよくある勘違い
手を休める使わない・休めるだけでは治りにくい。夜の装具(まっすぐ保つ)が柱
様子見しびれが強い・続くのに様子見しすぎると、神経が傷むことがある
サプリビタミンB6などのサプリで治すという確かな証拠はない
多くは装具などの保存療法で楽になります。大切なのは、楽にならない・悪くなるときに早めに相談すること。下の受診サインを確認してください。
⚠️ こんなときは受診を ― 手根管症候群の危険サイン
筋肉のやせ親指の付け根のふくらみ(母指球)がやせた・平らになった → 早めに受診
しびれ一日中しびれる/夜だけでなく日中もしびれる
力・動作物をよく落とす・つまむ力が落ちた・ボタンやつまみ操作がしにくい
こんな方は相談を妊娠中・糖尿病・甲状腺の病気・透析中・関節リウマチのある方
広がり・進行両手同時にしびれる・急に悪くなった
ケガのあと手首をぶつけた・骨折のあとに急にしびれ・痛みが強くなった
「そのうち治る」でも、上のサインは神経が傷みはじめているかもしれません。 母指球のやせ・力の低下は手術を考えるタイミングです。迷ったら、かかりつけ・整形外科/脳神経内科に相談してください。
いつから・どの指がしびれるか
夜間や特定の動作で強くなるか
今つらいこと/やってみたケア(装具など)
飲んでいる薬・持病(糖尿病・甲状腺など)
医知創造ラボ|手根管症候群のセルフケアと受診の目安(患者さん・ご家族向け配布資料)
この資料は一般的な情報です。手のしびれは手根管症候群以外が原因のこともあります。症状が強い・長引く・危険サインがあるときは、必ず医療機関(整形外科・脳神経内科など)を受診してください。 くわしい解説は tools.ichisouzo-lab.com(QRコード)から。