A4・1枚(糖尿病と認知症の関係・「血糖を下げれば防げる」と言えない理由・いまできること・低血糖の伝え方・相談メモ欄。カラー印刷推奨)

糖尿病で通院中の方とご家族へ

糖尿病と認知症のこと
いま何をすればよいか

「血糖を下げれば認知症を防げる」とは、まだ言えません。それでも、できることがあります。

糖尿病があると認知症が増えることは、たくさんの研究で一致しています。ただし、血糖を下げれば防げるかどうかは別の話で、それを確かめた試験はそろって差がつきませんでした。分かっていること/まだ分かっていないことを分けて、いま何をすればよいかだけをまとめました。受診のときに持ってきて、担当の先生と一緒にお使いください。

くわしい解説記事

1「糖尿病があると認知症が増える」は、どのくらいの話か

2「血糖を下げれば防げる」とは、まだ言えません

血糖をより厳しく下げるやり方、生活と薬を組み合わせたやり方、そして新しく出た薬——「下げれば認知症が減る」を確かめた試験は、いまのところそろって目標を達成できていません。ただし、これは「血糖を下げなくてよい」という意味ではありません。目・腎臓・神経・血管の合併症を防ぐために、血糖の管理は今までどおり必要です。この紙を読んで、自己判断で薬を減らしたり中止したりしないでください。

3それでも、いまできることがあります

4低血糖は、必ず担当の先生に伝えてください

⚠️ 「たまにふらつくだけ」で済ませないでください

冷や汗、手のふるえ、急なふらつき、夜中や明け方の気分の悪さ——低血糖のサインのことがあります。意識がもうろうとするような強い低血糖を起こした方は、その後の認知症のリスクが高くなり、回数が増えるほど高くなります。一度でも心当たりがあれば、次の受診で必ず伝えてください。

高齢の方では血糖を下げすぎないことも大切で、日本のガイドラインでは目標値に「下限」が決められています。ただし、これは「血糖を下げなくてよい」という意味ではありません。目標は年齢・糖尿病の期間・ほかの病気・お薬によって一人ひとり違います。自己判断で薬を減らさず、必ず担当の先生と相談して決めてください。

5相談するときのメモ欄

✍️ 受診のときに、担当の先生と一緒に書きましょう
今日の受診でやることは2つです。「HbA1cの値と自分の目標値を聞くこと」と「低血糖があったかどうかを伝えること」。
今回の HbA1c / 私の目標値
食後の血糖を測ったことがあるか
低血糖かもしれない症状(この3か月で何回)
糖尿病が見つかった年齢/いつから
次の受診日
医知創造ラボ|監修:今村久司(脳神経内科専門医・総合内科専門医)
この資料は、PubMedで実在を確認した一次文献と日本の診療ガイドラインをもとに作成しています。血糖の目標値も使うお薬も一人ひとり違います。この紙を理由に、自己判断で薬を減らしたり中止したりしないでください。必ず担当の先生にご相談ください。