——ただし、認知症を防げると証明されたわけではありません。
「年のせいで見えにくいのは仕方ない」——そう思って放っておいていませんか。この紙は、認知症×生活習慣病シリーズ第9弾として、2024年の認知症予防委員会報告が新しく取り上げた「見えにくさ」について、一次文献の範囲でまとめたものです。
「白内障の手術を受ければ、認知症を防げる」とは証明されていません。ここまでの研究は、すべて手術を「受けた人」と「受けなかった人」を後から比べた観察研究です。手術を受ける人と受けない人を実際にくじ引きで分けて確かめた試験(ランダム化比較試験)は、一つもありません。
大規模な解析を行った研究者自身も「今後、ランダム化試験でさらに確かめられるべきだ」と結論しています。日本のデータ(奈良県・2,764人)でも、白内障の手術歴はもの忘れの軽い段階(軽度認知障害)とは関連しましたが、認知症そのものとは関連が見られませんでした。