脳梗塞・脳出血における計算式・増減プロトコル・内服切り替えの完全実務
• 非再灌流: 220/120未満は原則下げない
• rt-PA前: 185/110 未満へ降圧
• 血栓回収後: 180 以下へ(140未満は避ける)
• 発症早期: SBP < 140 mmHg 目標
• 血腫拡大予防のため速やかに降圧
• ただし SBP < 130 未満への過度降圧は避ける(ATACH-2試験)
👉 目標値は異なるが、ニカルジピン持続静注の実務・内服移行手順は共通!
• 製剤規格: 1 mg/mL(ペルジピン注等)
• 希釈: 生食または5%ブドウ糖で
0.01〜0.02%(0.1〜0.2 mg/mL)に希釈
※原液投与は添付文書外。静脈炎リスクあり施設規定要
• 開始投与速度: 0.5 µg/kg/分
• 調整範囲: 0.5 〜 6.0 µg/kg/分
• 患者の血圧反応を5分毎に観察しながら調整
| 患者体重 | 0.2 mg/mL 希釈液(5倍) | 0.1 mg/mL 希釈液(10倍) | 原液 1.0 mg/mL(参考) |
|---|---|---|---|
| 40 kg | 6.0 mL/時 | 12.0 mL/時 | 1.2 mL/時 |
| 50 kg | 7.5 mL/時 | 15.0 mL/時 | 1.5 mL/時 |
| 60 kg(標準) | 9.0 mL/時 | 18.0 mL/時 | 1.8 mL/時 |
| 70 kg | 10.5 mL/時 | 21.0 mL/時 | 2.1 mL/時 |
| 80 kg | 12.0 mL/時 | 24.0 mL/時 | 2.4 mL/時 |
• 目標下限に近づいたら 0.5 µg/kg/分 減量
• 効果減衰を待つため、15〜30分待機して血圧観察
• 頻回な減量は血圧変動(variability)を招くため避ける
⚠️ 目標下限を割り込む場合
⚠️ 収縮期血圧が急に 20〜30 mmHg 以上低下
⚠️ 麻痺や意識など神経症状が悪化した場合
• 開始: 5 mg/時(持続静注)
• 増量: 5〜15分毎に 2.5 mg/時 増量
• 最大上限: 15 mg/時
• 上限 6.0 µg/kg/分(60kgで 21.6 mg/時)
• AHA上限(15 mg/時)を大きく上回る!
• 機械的に国内上限まで上げず、10〜15 mg/時相当を目安に安全管理する。
• 脳血管自動調節能が破綻している
• 血圧低下 = 脳血流の直接的低下
• 初期24hの降圧幅は約15%にとどめる
• 回収後も SBP < 140 は予後悪化(ENCHANTED2)
• SBP < 140 は血腫拡大防止に有効
• しかし 110〜139 mmHg への過度降圧は腎イベント有意増(ATACH-2試験)
• 急激な過度降圧・変動を避ける
• 24時間後CT/MRIで
頭蓋内出血がないことを確認
• 神経症状・血圧が安定してから移行
• 発症 48〜72時間 待機
• 神経学的に安定してなお高血圧が続く場合に開始
• 発症 24〜48時間 安定後
• 血腫増大がなく
全身状態が安定してから移行
• 反射性頻脈: 交感神経刺激による脈拍上昇
• 過度な血圧低下: 脱水合併例で生じやすい
• 静脈炎・血管痛: 刺入部発赤時はルート変更
• 心電図モニター・SpO2モニターを常時装着
• 輸液による適切な循環血液量(脱水補正)の維持
• 頭蓋内圧亢進症状(嘔吐・徐脈)の監視