「むくみには弾性ストッキング」と
言ってしまう前に
危険を先に外す、お薬手帳を先に見る、圧迫の前に5つの確認——この3つです
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最初の分かれ道は左右差です。片側は緊急側から考えます。
「両足だから血栓ではありません、とは言えません」
心臓や肺が見落とされていた古典的な報告があります。
「体重は週1回、同じ条件で。1週間で2kgを超えて増えたら連絡してください」
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新しく出たむくみでは、検査より先にお薬手帳を開きます。
最近の処方変更と、NSAIDsなど市販薬を含めた服薬レビューから始める
| 薬剤 | 押さえどころ |
|---|---|
| アムロジピン | 浮腫16.6% vs プラセボ6.2%(RR 2.9)。用量依存=中止の前に減量の選択肢 |
| ガバペンチノイド | 開始・増量から数週間で出て、中止後は中央値7日で改善(症例集積) |
| ピオグリタゾン | むくみが出ることがある(頻度を示す一次資料はない) |
| NSAIDs | 心不全GLも増悪因子の薬剤に挙げる。市販薬を含めて確認 |
アムロジピンの浮腫の最大3分の1は薬のせいではない可能性——他の原因の検索を止めない
| 当たり | 手がかり |
|---|---|
| 静脈不全 | 高齢者の慢性両側性で最も多い。下垂性浮腫・ヘモジデリン沈着 |
| リンパ浮腫 | 非圧痕性でゴワつく皮膚 |
| 心・腎・肝 | 息切れ・体重増加(心)、尿の泡立ち・顔のむくみ(腎)、腹水・黄疸(肝) |
| 特発性浮腫 | 初経〜閉経の女性で最も多い |
| 睡眠時無呼吸 | 肺高血圧がなくても両下肢浮腫を起こしうる。いびき・日中の眠気を聞く |
急性(72時間未満)や呼吸困難はその場で評価。無症状の慢性両側性の精査は次回でよい
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圧迫の前に、動脈の確認が求められています。
「ストッキングの前に、両足の脈を触らせてください」
脈が触れたから動脈は大丈夫、とは言い切れません。
触診は「触れない・弱い人を拾ってABIに送る」ふるい。除外の決め手にはしない
| 確認 | 要点 |
|---|---|
| ① 動脈 | 足の脈を触る→触れない・弱いならABIを先に |
| ② 心臓 | 重症心不全=NYHA IVには推奨しない/NYHA IIIはルーチン使用を推奨しない(強度が違う) |
| ③ 糖尿病 | 知覚脱失を伴う重度ニューロパチー・皮膚壊死リスクの細小血管症は禁忌 |
| ④ 急性炎症 | 赤く腫れて熱いあいだは自己判断で始めない。まず感染の評価 |
| ⑤ アレルギー | 圧迫材への確認されたアレルギーは禁忌。「以前かぶれたか」を聞く |
Rec 19は抗菌薬併用下の圧迫をsuggest=「禁止」と断定しない。並行して圧迫する判断は医療者が行う
共通の生活指導は6項目です。
「ふくらはぎを動かせばむくみは取れる」とは断定しない
大前提:両側性でもDVTは9.1〜18.4%=否定はできない(2017年版GL)
暗赤色ならDVTを疑い当日〜翌日に評価
蜂窩織炎を疑い受診。圧迫は始めない
心不全を疑う。圧迫を始めず先に評価
ストッキングを渡す前にABIを測定
両足でもDVTは否定できない。心臓・肺の見落としに注意する
薬が原因なら利尿薬は効かない。止める・減らす・変えるを先に考える
動脈・心臓・糖尿病・急性炎症・アレルギーを見てから勧める
概要欄からブログ記事をご覧ください
外来でそのまま使える
配布資料を用意しています
次回もお楽しみに