発作検出ウェアラブルと発作予測の最前線【2026年版】
検知・予測・予防は別物。
誇張せず、現在地を正確に整理します。
| 用語 | 意味 | 現在地 |
|---|---|---|
| 検知 | 発作が「起きた」を通知 | GTCSは実用 |
| 予測 | 発作が「起きそう」を予報 | 研究段階 |
| 予防 | 発作・突然死を防ぐ | 効果は未証明 |
てんかん発作は患者から報告されない(気づくのは24%)
Hannon 2024 Epilepsia(n=3407)/だから客観計測が要る
| タイプ | 測るもの | 得意な発作 |
|---|---|---|
| 手首装着 | 加速度+皮膚電気活動 | 全身けいれん(GTCS) |
| 筋電図(EMG) | 筋活動 | 全身けいれん(GTCS) |
| モバイルEEG | 脳波 | より広い発作型(検証途上) |
| 植込み型 | 頭蓋内・深部の脳活動 | 焦点発作+予測研究 |
ウェアラブルはどんな発作でも検知できる
高感度で拾えるのは全身けいれんのみ。欠神や焦点意識減損は依然苦手
ウェアラブルの全身けいれん検出感度(メタ解析)
Naganur 2022 Epilepsia/ただし誤警報2.1回/24h・GTCS限定
発作リスクが揺れる多日周期。発作は周期の上昇相に集中
Baud 2018 Nat Commun(植込み脳波 最長10年・37例)
発作リスクは日内リズムだけでなく、個人ごとの数日周期で変動します。これを使えば、天気予報のように「発作リスクの高い時期」を見積もれます。
発作は「完全にランダム」ではない。周期を読むことが予測の土台になります。
頭蓋内・皮下に電極を植え込んで予測(感度65〜100%)
スマートウォッチの心拍と周期で前向き・盲検予測(AUC 0.77)
前向き試験で有望な結果は出ていますが、いずれも研究段階です。
市場に「発作を予測する機器」はまだ存在しない。予測は研究段階です
直近3か月の全身けいれんがSUDEPリスクを高めるオッズ比
Langan 2005 Neurology(症例対照)/同室監視は保護的(OR 0.4)
SUDEPの多くは、全身けいれん発作のあとの中枢性の呼吸・循環障害から始まり、その大半が夜間に起こります。終末的な呼吸停止は発作後11分以内に進みます。
「夜間にけいれんを検知して人を呼ぶ」ことには、合理性があります(同室監視は保護的)。
夜間監視に合理性はあっても——
検出デバイスがSUDEP死亡を実際に減らすエビデンスは、まだ確立していない
使用者の80.2%が不安の軽減を感じる一方、全体のQOLに有意差はありませんでした。そして——
小児では、機器を使わない理由の最多(28%)が誤警報。許容できるのは「およそ1発作あたり1回」程度です。
発作頻度は自然経過でも下がる。
「デバイスで減った」を効果と即断しない。
— デバイス群と非デバイス群で発作軌跡に差なし(Potnis/French 2025 JAMA Neurol)
全身けいれんは感度約90%で検知。自己申告で見落とす発作を客観的に捉える。
多日周期で前進中だが、市販の予測機器はまだ存在しない。
夜間監視に合理性はあるが、SUDEP予防効果は未確立。誇張は禁物。
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