「年のせい」で
終わらせないために
開始は困りごとで決める、お酒は治療にしない、カフェインは禁じない——この3つです
CHAPTER
2011年の国内指針は、治療開始を日常生活動作と社会生活への影響で判断するとしています。
「まだ軽いから様子見、とは限りません。何をするときに、いちばん困りますか」
実臨床データでは、振戦の重症度と生活への影響の相関の強さがそろっていません。
羞恥心は自分から言い出しにくい。「人前だと余計に出ませんか」とこちらから聞く
| 確認項目 | 外来での確かめ方・対応 |
|---|---|
| 薬剤性 | 新規薬剤の開始時期と発症時期が一致しないか。お薬手帳は他院分も見る |
| 認識の薄い薬剤 | SSRI・三環系抗うつ薬。β刺激薬も振戦を起こしうる |
| 生理的振戦の増強 | 不安・薬剤・カフェイン・疲労で増強する。誰にでもある振戦 |
| 内分泌・代謝 | 甲状腺機能を含め、一度確認しておくと後の説明が楽になる |
| パーキンソン病 | 静止時振戦・動作緩慢・固縮がないかを確かめる |
治療可能な病因の除外が管理の第一段階。それ以降はすべて対症療法になる
CHAPTER
患者さんの多くは、外来で言われる前に自分で見つけています。
「効くこと自体は本当です。ただ切れたあとに強くなることがあるので、治療には使いません」
| 見ている角度 | 書かれていること |
|---|---|
| 実験で確かめると | 単回325 mgは生理的・本態性・パーキンソン振戦のいずれも、1・2・3時間後に増加させなかった |
| 患者さんの実感 | コーヒーが振戦を悪化させると考えていた本態性振戦の患者は8% |
| 総説での扱い | カフェインとβ刺激薬は、振戦を起こす・増悪させる薬剤としてよく知られる |
| 生理的振戦の文脈 | 不安・薬剤・カフェイン・疲労によって増強されうる |
「一律にやめる必要はありません。増える気がするなら、減らしてかまいません」
CHAPTER
指針は工夫を挙げたうえで、そのエビデンスについても率直に書いています。
「ふるえを治す方法ではなく、困りごとを減らす工夫です」と言って渡す
「薬はまだいいです」の多くは、毎日ずっと飲み続けることを断っています。
「毎日飲む方法だけではありません。会議の前だけ、という使い方もあります」
国内で本態性振戦に効能・効果をもつのはアロチノロールです。
「高血圧で使い慣れているから大丈夫」という感覚のまま出さない
動作緩慢・固縮がないか
経過が本態性振戦らしくない
経過とともに両側性が一般的
ADL障害が強ければ専門施設へ
ふるえの大きさではなく、日常生活動作・仕事・羞恥心で判断する
効くのは本当。45〜60分で切れ、そのあと増強しうる
実験では増悪せず。守れない禁止事項を増やさない
概要欄からブログ記事をご覧ください
外来でそのまま使える
配布資料を用意しています
次回もお楽しみに