表現型×病因で診断する3ステップを図解
GLIM基準の診断はこの掛け算だけ。
表現型 1つ以上 + 病因 1つ以上
2018年に世界の主要な臨床栄養学会が合意した、成人の低栄養を診断する世界標準の基準です。
食物摂取不足だけでなく、がんや炎症による「疾患関連低栄養」も診断の枠組みに含めています。
スクリーニングは入口であって、診断ではありません。リスクありの人に、次のGLIM基準を当てはめます。
このうち1つ以上に該当すれば、表現型基準を満たします。
意図しない体重減少 6ヶ月以内に5%超
6ヶ月を超える長期なら10%超。"意図しない"減少であることが要件
これは欧米基準ではなくアジア人向けに調整された値で、日本人にそのまま使えます。
原則はDEXA・CT・BIAで定量評価。機器がなければ下腿周囲長などの身体計測で代用可。
握力などの筋機能は筋肉量の代用にしません。それはサルコペニアの評価項目です。
食事摂取量の減少/消化吸収能の低下(1週間で必要量の50%以下 など)
疾患負荷/炎症(急性疾患・外傷、がんやCOPDなど慢性疾患)
炎症は数値必須ではなく臨床判断で評価してよいとされています。
低栄養 = 表現型 1つ以上 + 病因 1つ以上
「BMIが低い=低栄養」と片方だけで判断しない。原因が揃って初めて診断します。
| 表現型基準 | 重度(ステージ2)の目安 |
|---|---|
| 体重減少 | >10%/6ヶ月以内・>20%/6ヶ月以上 |
| 低BMI | 高度な減少(日本人基準は未確定) |
| 筋肉量減少 | 高度な減少(日本人基準は未確定) |
高度な基準を1つでも超えれば重度、なければ中等度(ステージ1)。
重症度の低BMI・筋肉量は、日本人のカットオフが未確定。明確に数値判定できるのは体重減少だけです。
重度低栄養のBMIとして70歳未満17.0・70歳以上17.8が提案・検証されつつあります。
主要なカットオフ値は変わっていません。本動画の数値は最新版でもそのまま使えます。
✚ 医知創造ラボ
3ステップとカットオフ値を、現場の共通言語に
この解説が役に立ったら、応援お願いします