医知創造ラボ

GLIM基準
低栄養診断の共通ルール

表現型×病因で診断する3ステップを図解

管理栄養士・NST・看護師の方へ 監修:脳神経内科医 所要 約5分
今日のテーマTODAY'S POINT

低栄養は、
どうやって診断する?

結論

GLIM基準の診断はこの掛け算だけ。
表現型 1つ以上 + 病因 1つ以上

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基礎知識WHAT IS GLIM

GLIM基準とは
低栄養診断の世界共通言語


2018年に世界の主要な臨床栄養学会が合意した、成人の低栄養を診断する世界標準の基準です。

📋 ここがポイント

食物摂取不足だけでなく、がんや炎症による「疾患関連低栄養」も診断の枠組みに含めています。

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OVERVIEW

診断は3ステップ


1
スクリーニング
リスクを拾う
2
診断
表現型+病因
3
重症度判定
中等度・重度
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ステップ1SCREENING

まずスクリーニングで入口を絞る


  • MNA®-SF・NRS-2002・MUST など検証済みツールを使う
  • 「栄養リスクあり」の症例だけを次の診断へ回す
⚠️ よくある誤解

スクリーニングは入口であって、診断ではありません。リスクありの人に、次のGLIM基準を当てはめます。

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ステップ2の前半PHENOTYPIC

表現型基準 ―
"からだ"の3つの所見


  • ① 意図しない体重減少
  • ② 低BMI
  • ③ 筋肉量減少

このうち1つ以上に該当すれば、表現型基準を満たします。

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PHENOTYPIC ①
5%

意図しない体重減少 6ヶ月以内に5%超

6ヶ月を超える長期なら10%超。"意図しない"減少であることが要件

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表現型②LOW BMI

低BMIは70歳で区切る


  • 70歳未満:18.5未満(kg/m²)
  • 70歳以上:20未満(kg/m²)
📋 アジア人カットオフ

これは欧米基準ではなくアジア人向けに調整された値で、日本人にそのまま使えます。

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表現型③MUSCLE MASS

筋肉量は下腿周囲長でも代用できる


原則はDEXA・CT・BIAで定量評価。機器がなければ下腿周囲長などの身体計測で代用可。

⚠️ 握力は代用にしない

握力などの筋機能は筋肉量の代用にしません。それはサルコペニアの評価項目です。

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ステップ2の後半ETIOLOGIC

病因基準 ―
"なぜやせたか"の2つ


食事摂取量の減少/消化吸収能の低下(1週間で必要量の50%以下 など)

疾患負荷/炎症(急性疾患・外傷、がんやCOPDなど慢性疾患)

炎症は数値必須ではなく臨床判断で評価してよいとされています。

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いちばん大事THE RULE

診断のルールを
一行で

診断式

低栄養 = 表現型 1つ以上 + 病因 1つ以上

「BMIが低い=低栄養」と片方だけで判断しない。原因が揃って初めて診断します。

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ステップ3SEVERITY

重症度は表現型だけで判定


表現型基準重度(ステージ2)の目安
体重減少>10%/6ヶ月以内・>20%/6ヶ月以上
低BMI高度な減少(日本人基準は未確定)
筋肉量減少高度な減少(日本人基準は未確定)

高度な基準を1つでも超えれば重度、なければ中等度(ステージ1)。

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UNDETERMINED

最も誤解されやすい
「グレー欄」問題


⚠️ 重症度のグレー欄

重症度の低BMI・筋肉量は、日本人のカットオフが未確定。明確に数値判定できるのは体重減少だけです。

📋 日本発の研究では

重度低栄養のBMIとして70歳未満17.0・70歳以上17.8が提案・検証されつつあります。

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最新動向2025 UPDATE

2025年の5年アップデート


  • 構成妥当性・予測妥当性はメタ解析で「強い」と確認
  • 体重減少・低BMI・食事摂取の基準は改訂なし
  • 炎症は臨床判断で評価してよいと整理
📋 結論

主要なカットオフ値は変わっていません。本動画の数値は最新版でもそのまま使えます。

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✚ 医知創造ラボ

GLIMは「表現型×病因」の掛け算

3ステップとカットオフ値を、現場の共通言語に

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