熱中症の水分補給を、3段階に整理する
| 場面 | 飲むもの | 理由 |
|---|---|---|
| ① 普段(脱水していない) | 水・麦茶 | 塩分は食事からとれている |
| ② 汗をかいている最中 | 塩分の入ったもの | 水だけでは体に残らない |
| ③ 脱水したとき (下痢・嘔吐・熱中症の症状) | 経口補水液 | 病者用食品。ここで使う |
「常備しておく」ではなく、「どの場面で開けるか」を決めておく
飲んでも、
尿になって出ていきやすい
血液が薄まるので、体は余分な水を出そうとする
体に水が
とどまりやすい
ごく少量の塩分でも差が出ることが確かめられている
Takamata A, et al. Nutrients. 2026;18(12):1846.(若年健常者・軽度脱水での検討)
同じ条件で比べると、水だけの日はつりやすくなり、塩分を含む飲料の日はつりにくくなった
Lau WY, Kato H, Nosaka K. J Int Soc Sports Nutr. 2021;18(1):22.
経口補水液は、
脱水状態でない方が
普段の水分補給として飲むもの
ではありません
消費者庁「ご存じですか? 経口補水液の知識」
— 経口補水液は「特別用途食品(病者用食品)」に位置づけられている
経口補水液は、スポーツドリンクより
ナトリウム・カリウムが多い
消費者庁「ご存じですか? 経口補水液の知識」
だから「濃さが違う飲み物」として、場面を選んで使う
のどが渇いたら飲む、
で合っている
渇く前に飲みすぎると、血液の塩分が薄まって具合が悪くなることがある
のどの渇きを
当てにしない
年齢とともに「渇いた」という感覚が当てにならなくなる
Altieri B, et al. J Endocrinol Invest. 2026;49(1):1-10. / Bhanu C, et al. Age Ageing. 2019;49(1):111-118.
水分の大切さを知らないから、飲んでくれない
「尿失禁への不安と知識の不足が、飲水の重大な障壁だった」
——地域で暮らす高齢者への面接調査
Bhanu C, et al. Age Ageing. 2019;49(1):111-118.(質的研究)
服薬時と食事時には、もともと定着した飲水パターンがある。そこに上乗せするほうが続く
腎臓・心臓の治療中は、摂取量に制限がかかっていることがある
糖質の摂取量を制限されている場合も、同じように注意が必要
| 暑さ指数(WBGT) | 意味 | 行動 |
|---|---|---|
| 31以上 | 「危険」の目安 | アラートが出ていなくても、外出・運動を控える |
| 33 | 熱中症警戒アラート | いずれかの地点で33に達する予測で発表される |
| 35 | 熱中症特別警戒アラート | 全ての地点で35に達する予測等で発表される |
「アラートが出ていないから大丈夫」は、成り立たない
https://www.wbgt.env.go.jp/
意識がおかしい・呼びかけへの反応が鈍い・自分で水が飲めない
頭痛・吐き気・倦怠感・力が入らない・判断力が落ちている
立ちくらみ・こむら返り・大量の発汗で、意識がはっきりしている → 涼しい所で安静・冷却・経口補水
重症度分類:熱中症診療ガイドライン2024(日本救急医学会)
日本救急医学会ほか『熱中症診療ガイドライン2024』FRQ4-03(経口補水液)/CQ4-02(早期輸液とORS)/重症度分類
消費者庁「ご存じですか? 経口補水液の知識」(特別用途食品)病者用食品としての位置づけ/スポーツドリンクとの組成差/食事制限がある人への注意
環境省 熱中症予防情報サイト熱中症警戒アラート・熱中症特別警戒アラートの発表基準/暑さ指数の目安
個々の治療方針は主治医の判断によります。症状があるときは医療機関を受診してください。