食事・お酒・甘い飲み物・水分・減量 ― 外来で使う5つのポイント
食事・お酒・甘い飲み物・水分・減量の5つが土台。目標6.0には薬との併用が前提です。
尿酸の多くは体の中でつくられ、食事から来るのは一部です。だから極端な「プリン体ゼロ」は現実的でなく、必要もありません。制限の主眼は、動物性の摂りすぎを避けることです。
生活改善は薬の“代わり”ではなく“土台”。プリン体ゼロは不要で、減らすのは肉・魚介・内臓など動物性の摂りすぎです。
| 柱 | 患者さんへの一言 | 根拠 |
|---|---|---|
| ①食事 | プリン体ゼロは不要。動物性を控えめに、乳製品は味方 | Choi 2004 NEJM |
| ②お酒 | 種類より総量。ビールが最もリスク。まず総量を減らす | Choi 2004 Lancet |
| ③甘い飲み物 | 果糖・加糖ソーダが危険因子。水・お茶に置き換える | Choi 2008 BMJ |
| ④水分 | 水・お茶で尿量1日2L目安。おもに尿路結石の予防 | GL第3版 |
| ⑤ゆっくり減量・運動 | 緩やかな減量とゆるい有酸素。急な減量・絶食は逆効果 | Nielsen 2017 |
| ⑥薬とのつきあい方 | 生活だけで6.0は難しい。薬との併用が前提 | GL第3版 |
尿酸の多くは体内でつくられ、食事由来は一部です。制限の主眼は、肉・魚介・レバーなどの内臓といった動物性の摂りすぎを避けること。低脂肪の乳製品は、むしろリスクを下げる味方です。
プリン体の多い野菜は気にしなくてOK。減らすのは動物性(肉・魚介・内臓)の摂りすぎで、乳製品は味方です。
お酒は、量が増えるほど尿酸が上がります。ビールが最もリスクは高いのですが、「ビールだけやめればいい」「蒸留酒ならOK」は誤解です。まず、飲む総量を減らすことが大切です。
目安は純アルコール20g/日以下(ビール中びん1本・日本酒1合ほど)。休肝日をつくりましょう。
見落とされがちですが、プリン体だけでなく、果糖(清涼飲料や果汁)が独立した危険因子です。砂糖入りのソフトドリンクや果汁で、尿酸は上がります。
減らすのは砂糖入りの飲料。無糖(ダイエット)飲料や水・お茶に置き換えるだけでも違います。
十分な水分をとって、尿の量を1日2L程度に保つことがすすめられます。これは尿酸を大きく下げるためというより、おもに尿路結石を防ぐことが目的です。
飲むのは水・お茶で。甘い飲料は逆効果、お酒は水分の代わりになりません。
早く痩せれば、尿酸も早く下がる?
急な減量や絶食は、むしろ一過性に尿酸を上げ発作を招く。緩やかな減量と、ゆるい有酸素運動を続ける(Nielsen 2017)。
生活改善による尿酸の低下は、平均すると0.3〜0.4mg/dL程度。多くの場合、目標の6.0以下には、尿酸を下げる薬との併用が前提になります。
「甘い飲み物とお酒を少し減らして、水をこまめに。それだけでも尿酸は動いてきますよ」
「プリン体ゼロは不要です。お酒は種類より総量、純アルコール20g/日が目安。体重はゆっくり落としましょう。生活は土台で、目標6.0には薬の併用も相談します」
足の親指などが赤く腫れて激痛→早めに受診(発作中は薬を新規開始しない)
尿路結石が疑われる強い痛みや血尿→受診を
生活を続けても6.0以下にならない→薬を主治医に相談
腎障害・高血圧・糖尿病などがある→早めに治療の相談を
高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版[2022年追補版]日本痛風・尿酸核酸学会 編(診断と治療社)
Choi(2004)— 食事・乳製品と痛風N Engl J Med
Choi(2004)— アルコールと痛風Lancet
Choi & Curhan(2008)— 果糖・清涼飲料と痛風BMJ
Juraschek(2016)— DASH食で尿酸低下Arthritis Rheumatol
Nielsen(2017)— 減量と痛風(緩徐に)Ann Rheum Dis
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