医知創造ラボ

2036年の日本、
大相続時代
「消費なき相続」

人口・家計金融資産・相続税の公的統計から読み解く

医知創造ラボ 監修:脳神経内科専門医 2026年7月
2036年、何が変わるのかTODAY'S POINT

2036年、日本で
本当に増えるものは何か

結論

相続は「若者」への移転ではありません。80〜90代の親から、すでに高齢になった50〜70代の子へ資産が移り、消費されないまま積み上がっていきます。

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高齢者の急増より重い変化POPULATION 2026-2036

現役世代が約647万人減ります


人口指標2026年2036年10年間の変化
総人口約1億2,266万人約1億1,590万人約676万人減
15〜64歳人口約7,274万人約6,627万人約647万人減
65歳以上人口約3,656万人約3,803万人約147万人増
高齢化率約29.8%約32.8%約3ポイント上昇

出所:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(令和5年推計)」出生中位・死亡中位推計

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「横ばい」ではないDEATHS ARE RISING

死亡数は増加トレンドが続きます


154.1万人 159.6万人 164.5万人 166.5万人(ピーク) 164.0万人 2026年 2030年 2035年 2040年頃 2045年

出所:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(令和5年推計)」表1-5

2024年の実測は約160.5万人で過去最多。同年の推計値 約150.8万人を約10万人上回り、増加ペースは推計より速い可能性。

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人口減少だけでは消えないHOUSEHOLD ASSETS

家計金融資産は2,386兆円


現金・預金
1,126兆円
保険・年金・定型保証
584兆円
株式等
398兆円
投資信託
165兆円
その他
75兆円

出所:日本銀行「資金循環統計(速報)」2026年3月末・前年比+7.1%。株価上昇など評価変動を含み、2036年へ単純延長はできません

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「使い切らずに残す」構造ASSETS BY AGE

80歳以上でも資産は急減しません


世帯主の年代平均金融資産残高
60歳代約1,896万円
70歳代約1,734万円
80歳以上約1,619万円

出所:総務省統計局「2019年全国家計構造調査」表I-6(総世帯・単身世帯を含む。金融資産を保有しない世帯も含めた平均値)

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「90歳から60歳へ」OLD-TO-OLD INHERITANCE

相続の中心は老老相続です


相続人等の年齢構成(2022年)
79.1%
が50歳以上
(60歳以上52.1%+50代27.0%)
被相続人の年齢構成(2019年)
72%
が80歳以上

出所:内閣府「令和6年度 年次経済財政報告」第3章(相続税の申告データに基づく)

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見落とされやすい前提IMPORTANT NOTE

前ページの数字は相続全体ではありません


⚠ 母集団に関する重要な注意

52.1%や72%の母集団は「相続税の申告があった相続」に限られます。2024年の死亡者160万5,378人のうち、申告対象の被相続人は16万6,730人、課税割合は10.4%でした。

📋 まとめると

相続税の対象は全体のおよそ1割。「被相続人の72%が80歳以上」という一般化はできず、まとまった資産が動く相続に限った話です。

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A ROUGH ORDER OF MAGNITUDE
200兆円規模
⚠ 公的予測ではなく、筆者による算術上の目安

今後10年で所有者を変えうる
家計金融資産の規模感

三井住友信託銀行・財務省財務総合政策研究所の30年試算(644兆円)を単純に3等分(644÷3≒約215兆円)

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相続で資産の地理が動くREGIONAL SHIFT

資産は地方から都市へ動きます


東京圏への純流入(30年試算)
38.1兆円
流入57.8兆円-流出19.7兆円
東京圏の家計金融資産シェア
36.4→41.0%
相続に伴う資産移動の結果

出所:三井住友信託銀行「相続に伴う家計金融資産の地域間移動」(2022年)。地域をまたいで動く金融資産は約124.5兆円と試算

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動くもの・動かないものLIQUID VS FIXED

動く資産、動かない実家


動く

預金・上場株式・投資信託

口座を移すだけで、相続人の居住地(都市部)へ移りやすい

動かない

地方の実家・空き地・山林・墓

固定資産税・草刈り・修繕・解体・相続登記という管理負担が地方に残る

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WHY IT DOESN'T BOOST SPENDING

相続はなぜ消費に回りにくいのか


まとまった資産が入れば、
消費や景気が押し上げられるはず

受け取るのは老後不安を抱える60代。
納税・住宅ローン返済・口座集約・再投資に向かい、老後資金として再び保有されやすい

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世代間より深刻な線引きWITHIN-GENERATION GAP

広がるのは同じ60代の中の差


相続した60代
  • 住居費が小さく、資産に余裕がある
  • 医療・介護の予備資金を確保しやすい
  • 子や孫の住宅・教育を援助できる
  • 配当や値上がり益を再投資できる
相続しなかった60代
  • 家賃・住宅ローンが老後も残る
  • 不安から貯蓄を取り崩しにくい
  • 次世代への援助余力が乏しい
  • 主に賃金・年金から資産形成する
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確度つきで整理するとBASELINE SCENARIO

2036年の基準シナリオ


論点2036年に起こりやすい姿確度
相続の中心80〜90代から50〜70代への老老相続高い
資産の使途消費より再保有・再投資・債務返済高い
地域移動地方の流動資産が都市圏へ移る中〜高
金融機関大手・信託・ネットの存在感が上昇中程度
格差同世代内・家系間・地域間で資産差が拡大中〜高
消費全国的な相続消費ブームは起きにくい中〜高
地方空き家等の管理負担が残りやすい高い

注:確度は本稿で確認した統計・試算をもとに整理した定性的な評価で、公式の予測値ではありません

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未来は固定されていないWHAT WE CAN DO

資産を必要な時期・地域


1
医療・介護・年金の見通しを分かりやすくし、過剰な予備的貯蓄を和らげる
2
若年期の住宅・教育・子育て・起業へ届く生前贈与の仕組みを整える
3
地域金融機関が相続・空き家・事業承継を一体で支援する
4
少額から長期分散投資へ参加できる環境を整える
5
所有者不明土地・管理困難不動産を市場や公共利用へ早期に移す
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まとめSUMMARY

今日の3つの持ち帰りポイント


01
相続は
若者への移転ではない

資産のある相続は、老親から高齢の子への老老相続が中心です。

02
相続しても
消費は増えにくい

老後不安を抱える60代が受け取るため、再保有・再投資に向かいやすい。

03
広がるのは
同世代内の格差

相続の有無が、住まい・介護の備え・次世代への援助力を分ける。

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⚠️

ご視聴にあたってのお願い

この動画は公的統計に基づく解説であり、特定の資産運用・相続対策の推奨ではありません
個別の相続・税務・投資のご判断は、税理士・弁護士・金融機関など専門家にご相談ください。

ご視聴ありがとうございました

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