医知創造ラボ

片頭痛のセルフケア指導

誘因マネジメント・頭痛ダイアリー・MOH予防

医知創造ラボ 監修:脳神経内科専門医 外来指導シリーズ #11
今日のテーマTODAY'S POINT

片頭痛は“薬だけ”でなく
生活で差がつく

結論

SEEDS(睡眠・運動・食事・記録・ストレス対処)と、薬の使いすぎ回避が土台になります。

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この動画の流れAGENDA

今日おさえる3つのこと


1
なぜ生活から始めるのか生活改善は薬の代わりではなく“土台”になる
2
毎日の“型”=SEEDS睡眠・運動・食事・ダイアリー・ストレス対処
3
薬の使いすぎ(MOH)を避ける飲む日数を数えて、慢性化を防ぐ
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CHAPTER 01
第1章

なぜ生活から始めるのか

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生活は“土台”LIFESTYLE AS FOUNDATION

生活改善は薬の代わりでなく
“土台”になる


生活の見直しは、予防薬や急性期薬に取って代わるものではありません。薬が必要な人は自己判断でやめず、その上で生活を整えることが、発作とうまく付き合う土台になります。

📋 ここだけ覚えればOK

生活改善は薬の“代わり”ではなく“土台”。そして、急性期薬の飲みすぎを避けることが、頭痛の慢性化を防ぎます。

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全体像SIX PILLARS

セルフケア6本柱の骨子

患者さんへの一言おもな根拠
①ダイアリー誘因は思い込みが多い。まず記録して自分の誘因を見極める頭痛GL2021
②睡眠就寝・起床を一定に。寝不足も寝すぎも誘因になるSEEDS 2019
③運動有酸素運動を週3回×40分。予防薬に匹敵しうるVarkey 2011
④食事・水分欠食・脱水を避け規則的に。一律の食品除去はしないSEEDS 2019
⑤ストレス対処頻度は教育と同等でも、障害度・QOLを改善するWells 2021
⑥MOH回避急性期薬の飲みすぎ自体が、頭痛を慢性化させるKristoffersen 2016
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CHAPTER 02
第2章

毎日の“型”=SEEDS

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①頭痛ダイアリーDIARY

誘因は“避ける前に
見極める


頭痛の誘因は思い込みも多く、人によって違います。まずは頭痛が起きた日と、薬を使った日を記録して、自分のパターンを見極めることから始めます。

📋 ここだけ覚えればOK

頭痛の日薬を使った日を記録する。これが、自分の誘因を見つける第一歩であり、予防薬の効果判定にも役立ちます。

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②睡眠SLEEP

寝る・起きる時刻を
一定に


睡眠のリズムの乱れは、片頭痛の代表的な誘因です。休日の寝だめや夜ふかしも引き金になります。就寝と起床の時刻をできるだけ一定に保つことが大切です。

📋 ここだけ覚えればOK

寝る時刻・起きる時刻を一定に。寝不足も寝すぎも誘因になります。平日と休日の差を、なるべく小さくしましょう。

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③有酸素運動EXERCISE

週3回×40分の
有酸素運動


ウォーキングなどの有酸素運動を週3回×40分続けると、予防薬(トピラマート)やリラクゼーションと同等の発作減が示されました(Varkey 2011)。まずは続けられる強さから始めます。

⚠ ここに注意

急に激しくしないこと。いきなり強い運動は、それ自体が頭痛の引き金になることがあります。

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④食事・水分EAT

欠食・脱水を避け
規則的に


食事を抜くこと(欠食)や、水分不足(脱水)は、片頭痛の引き金になります。まずは規則的に食べて、こまめに水分をとることが基本です。

📋 ここだけ覚えればOK

特定の食品を一律に除去するのは推奨されません。誘因かもと思ったら、避ける前にダイアリーで確かめましょう。

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⑤ストレス対処STRESS

マインドフルネスへのよくある誤解

Q

マインドフルネスで、発作は激減する?

A

頻度は教育と同等。ただし障害度・QOL・つらさの受け止めを改善する(Wells 2021)。

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⑥薬剤使用過多頭痛(MOH)AVOID OVERUSE

急性期薬は日数を数える

急性期薬(痛み止め)を使う日数は、月10日(単純鎮痛薬は月15日)未満が目安です。飲みすぎること自体が、頭痛を慢性化させる原因になります。

大切なのは、月に何日使ったかを数えること。使う日が増えているときは、我慢して減らすより主治医に相談を。
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外来トーク例HOW TO TALK IN CLINIC

そのまま使える外来での伝え方

💬 シンプル版(時間が限られる外来で)

「頭痛と薬を使った日をメモしましょう。睡眠と食事のリズムを一定にするだけでも、発作は減ってきますよ」

💬 くわしい版(時間に余裕があるとき)

「誘因は思い込みも多いので、まず記録して見極めます。運動は予防薬に匹敵しうる方法です。痛み止めは月10日未満を目安に、日数を数えていきましょう」

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自宅の1日メニュー例A DAY PLAN

今日から回せる1日の型

1
🌅 MORNING 起床の時刻を一定にする。起きたらコップ一杯の水分をとる。
2
🚶 日中DAYTIME 軽い有酸素運動を少しずつ。食事を抜かない(欠食しない)。
3
🌙 NIGHT 就寝の時刻を一定に。頭痛と薬を使った日数を記録する。
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受診・見直しの目安WHEN TO SEEK CARE

こんなときは主治医・救急へ

1突然の激しい頭痛

今までに経験のない、突然の激しい頭痛→すぐ受診・119

2神経症状を伴う

発熱・手足の麻痺・けいれん・意識の変化を伴う→すぐ119

3薬の使いすぎ

薬を月10日(単純鎮痛薬は15日)以上使う・効きにくい→主治医へ

4生活に支障がある

月に何度も発作があり、仕事や生活に支障→予防療法の相談を

📞 気になる症状は自己判断せず、主治医に相談を
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参考文献REFERENCES

おもな根拠(概要)


1

頭痛の診療ガイドライン2021日本神経学会ほか 編(医学書院)

2

Robblee & Starling(2019)— SEEDS 生活管理Cleve Clin J Med

3

Varkey(2011)— 運動は予防薬に匹敵Cephalalgia

4

Wells(2021)— マインドフルネス vs 頭痛教育JAMA Intern Med

5

Kristoffersen(2016)— MOH 簡易介入(BIMOH)Eur J Neurol

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薬だけに頼らない、
片頭痛との付き合い方

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次回もお楽しみに

まず記録から。今日の型を、明日の外来指導に。