誘因マネジメント・頭痛ダイアリー・MOH予防
SEEDS(睡眠・運動・食事・記録・ストレス対処)と、薬の使いすぎ回避が土台になります。
生活の見直しは、予防薬や急性期薬に取って代わるものではありません。薬が必要な人は自己判断でやめず、その上で生活を整えることが、発作とうまく付き合う土台になります。
生活改善は薬の“代わり”ではなく“土台”。そして、急性期薬の飲みすぎを避けることが、頭痛の慢性化を防ぎます。
| 柱 | 患者さんへの一言 | おもな根拠 |
|---|---|---|
| ①ダイアリー | 誘因は思い込みが多い。まず記録して自分の誘因を見極める | 頭痛GL2021 |
| ②睡眠 | 就寝・起床を一定に。寝不足も寝すぎも誘因になる | SEEDS 2019 |
| ③運動 | 有酸素運動を週3回×40分。予防薬に匹敵しうる | Varkey 2011 |
| ④食事・水分 | 欠食・脱水を避け規則的に。一律の食品除去はしない | SEEDS 2019 |
| ⑤ストレス対処 | 頻度は教育と同等でも、障害度・QOLを改善する | Wells 2021 |
| ⑥MOH回避 | 急性期薬の飲みすぎ自体が、頭痛を慢性化させる | Kristoffersen 2016 |
頭痛の誘因は思い込みも多く、人によって違います。まずは頭痛が起きた日と、薬を使った日を記録して、自分のパターンを見極めることから始めます。
頭痛の日と薬を使った日を記録する。これが、自分の誘因を見つける第一歩であり、予防薬の効果判定にも役立ちます。
睡眠のリズムの乱れは、片頭痛の代表的な誘因です。休日の寝だめや夜ふかしも引き金になります。就寝と起床の時刻をできるだけ一定に保つことが大切です。
寝る時刻・起きる時刻を一定に。寝不足も寝すぎも誘因になります。平日と休日の差を、なるべく小さくしましょう。
ウォーキングなどの有酸素運動を週3回×40分続けると、予防薬(トピラマート)やリラクゼーションと同等の発作減が示されました(Varkey 2011)。まずは続けられる強さから始めます。
急に激しくしないこと。いきなり強い運動は、それ自体が頭痛の引き金になることがあります。
食事を抜くこと(欠食)や、水分不足(脱水)は、片頭痛の引き金になります。まずは規則的に食べて、こまめに水分をとることが基本です。
特定の食品を一律に除去するのは推奨されません。誘因かもと思ったら、避ける前にダイアリーで確かめましょう。
マインドフルネスで、発作は激減する?
頻度は教育と同等。ただし障害度・QOL・つらさの受け止めを改善する(Wells 2021)。
急性期薬(痛み止め)を使う日数は、月10日(単純鎮痛薬は月15日)未満が目安です。飲みすぎること自体が、頭痛を慢性化させる原因になります。
「頭痛と薬を使った日をメモしましょう。睡眠と食事のリズムを一定にするだけでも、発作は減ってきますよ」
「誘因は思い込みも多いので、まず記録して見極めます。運動は予防薬に匹敵しうる方法です。痛み止めは月10日未満を目安に、日数を数えていきましょう」
今までに経験のない、突然の激しい頭痛→すぐ受診・119
発熱・手足の麻痺・けいれん・意識の変化を伴う→すぐ119
薬を月10日(単純鎮痛薬は15日)以上使う・効きにくい→主治医へ
月に何度も発作があり、仕事や生活に支障→予防療法の相談を
頭痛の診療ガイドライン2021日本神経学会ほか 編(医学書院)
Robblee & Starling(2019)— SEEDS 生活管理Cleve Clin J Med
Varkey(2011)— 運動は予防薬に匹敵Cephalalgia
Wells(2021)— マインドフルネス vs 頭痛教育JAMA Intern Med
Kristoffersen(2016)— MOH 簡易介入(BIMOH)Eur J Neurol
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