NG TUBE · X-RAY CHECK
医療従事者向け

経鼻胃管のX線位置確認
スタイレットは
「入れたまま」
「抜いてから」

スタイレット(ガイドワイヤー)/エビデンス・国内外ガイドライン・添付文書からの考察

今日のテーマTODAY'S POINT

スタイレット、入れたまま撮る?
抜いてから撮る?

結論

確認するまで抜かない=入れたまま撮影が標準

医知創造ラボ02
この動画でわかることAGENDA

本日のアジェンダ


1
何が論点か
2
標準はどちらか
3
決め手=再挿入は禁忌
4
「抜いてから」論の検討
5
日本と英国の違い
6
正しい確認フロー
7
X線の限界と今後
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論点の整理THE ISSUE

論点:2つの立場


手順位置づけ
A案スタイレット挿入下でX線撮影 → 確認後に抜去標準・多数派
B案スタイレットを抜いてから撮影少数意見

B案の問題意識は抜去時に先端がずれる懸念にある。

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GUIDELINE
"

スタイレット等は、チューブが正しい位置に留置されたことを確認するまで引き抜かないこと

— PMDA 経腸栄養用チューブ 添付文書改訂指示

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決め手KEY POINT

スタイレット再挿入は禁忌

スタイレット再挿入禁忌

一度抜いたスタイレットは、体内のチューブへ入れ直さない。

危険

側孔から先端が飛び出し、消化管壁を損傷するおそれがある。

だから抜く前に確認する — 抜去は不可逆な操作
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COMMON QUESTION

「抜いてから撮るべきでは?」


抜去時に先端がずれるので、抜いてから撮るべきだ

問題意識は妥当。だが誤留置が分かっても再挿入で修正できず、運用として破綻する

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確認方法の優先順位JAPAN vs UK

確認方法は日本と英国で違う


第一選択備考
日本X線(最も信頼できる確認)pH測定は補助・気泡音は単独では不可
英国吸引液pH ≤5.5判定できない場合にX線を用いる
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STEP BY STEP

正しい確認フロー


1
STEP 1
スタイレットを入れたまま挿入する
2
STEP 2
吸引液の性状・pHを確認(補助・気泡音のみは不可)
3
STEP 3
入れたままX線で先端確認(スタイレット付きは特に望ましい)
4
STEP 4
誤留置なら微調整、またはチューブごとやり直し(再挿入しない)
5
STEP 5
確認後ゆっくり抜去・廃棄する
6
STEP 6
外部露出長をマーキングする
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KEY NUMBERS
1.9%
⚠ 盲目的挿入で気管・肺系へ誤留置

数字で見る根拠

pH ≤5.5

胃内と判断する目安(英国は第一選択・日本は補助)

18cm

肺内誤挿入例で先端が気管分岐部より深部(中央値)

Slingerland-Boot R, et al. Clin Nutr 2021;40(8):5000-5007/Taylor S, Manara AR. Br J Radiol 2021;94:20210432

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撮影・読影の基準RCR CRITERIA

X線での正しい判定基準(RCR)


入れたまま撮る場合も、
正しく胃内を確認できる撮影・読影でなければ意味がない。

📋 英国王立放射線科医会(RCR)の基準
  • チューブが画像下端まで写る露出に調整する
  • 横隔膜下の腹部まで含めるよう低めにセンタリングする
  • 正中を下降し気管分岐部を越えて左に偏位、胃泡内へ達するか確認する
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限界と今後LIMITATIONS

事後X線にも限界がある


「入れたまま撮影」を推奨しても、事後のX線確認そのものに限界がある。

⚠ 監査データ(891例・1934件のX線)
  • 胃内確認は85%だが「注入して安全」は73%にとどまる
  • 報告の2.2%が肺内・中央値18cm・7例の気胸を防げず
  • X線確認で51%が栄養・薬剤を2時間以上遅延
  • 今後はガイド下留置(電磁・直視・IRIS)へ
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まとめSUMMARY

今日の3つの持ち帰りポイント


01
入れたまま撮影が標準

正しい位置を確認するまでスタイレットは抜かない。

02
再挿入は禁忌

抜去は不可逆な操作。確認前に抜くと修正できない。

03
ずれ懸念は二次確認で

ゆっくり抜去し、pH・外部マーキングで管理する。

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参考文献・出典REFERENCES

参考文献

[1]

PMDA. 経腸栄養用チューブ添付文書改訂指示.

[2]

日本医療安全調査機構 提言第6号(2018).

[3]

NHS England / NPSA. NG/OGチューブ位置確認.

[4]

RCR. Chest x-ray confirmation of NG tube.

[5]

Taylor S, Manara AR. Br J Radiol. 2021;94:20210432.

[6]

Slingerland-Boot R, et al. Clin Nutr. 2021;40:5000-5007.

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⚠️

ご利用にあたってのお願い

本資料は医療従事者向けの学習教材であり、特定の患者への診療行為を指示するものではありません。
実際の手技は自施設のマニュアルと使用製品の添付文書を最優先してください。

ご視聴ありがとうございました

これからも、信頼できる医療情報をわかりやすくお届けしてまいります。
引き続き、医知創造ラボをよろしくお願いいたします。