パルモディア併用の可否と、腎機能・筋障害の実務
「TGが下がる」と「イベントが減る」は別問題。
一次エンドポイントのハザード比は
1.03(95%CI 0.91–1.15)でした。
はじめにお読みください(医療従事者向け)
この動画は医療従事者向けの情報整理です。
患者さんご自身の判断には使用しないでください。
用量・禁忌・モニタリング間隔は 2026年8月時点 の
電子添文とガイドラインの記載に基づく整理です。
モニタリング間隔の一部は実務的な合成であり、
ガイドラインが数値で規定したものではありません。
TG<150 ではほとんど動かず、TG>250 では 22〜45% 低下する
増量してもTGが動かないのは
失敗ではなく想定内
動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版/Stein 1998
動脈硬化専門医へ、すみやかに紹介する
急性膵炎の予防が目的になる。専門医への紹介を検討する
ASCVD残余リスクとして扱う区間になる
随時TG が 89 mg/dL 上がるごとに急性膵炎は HR 1.17(1.10–1.24)。TG 177–265 で HR 2.3、443以上で HR 8.7。
ただし絶対発生率は最高区分でも 12件/1万人年。相対リスクと絶対リスクは必ずセットで説明する。
n=10,497(2型糖尿病・TG 200–499・HDL-C≦40、スタチン下 LDL-C 中央値78、追跡中央値3.4年)。
棒の高さは変化率の絶対値。狙った脂質はすべて下がり、apoB だけが上がった。
それでも一次エンドポイントは HR 1.03(95%CI 0.91–1.15)で動かなかった。
対象は TG 200–499 mg/dL。TG 500以上は試験対象外で、
膵炎予防目的は否定されていない。
信頼区間の下限でも 0.91。臨床的に意味のあるイベント低減は、ほぼ否定されている。
[原則禁忌][原則併用禁忌]を削除し
[重要な基本的注意]へ移行
(パルモディア錠も対象)
薬事・食品衛生審議会
安全対策調査会で
ペマフィブラートを検討
厚生労働省通知で
ペマフィブラートの
腎機能障害の禁忌を削除
腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる
患者に、本剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬を
併用する場合には、治療上やむを得ないと
判断される場合にのみ併用すること
— [重要な基本的注意](2018年10月の改訂で移行し、現在も有効)
シンバスタチン併用時は 10 mg/日 を超えないという上限も付く
| 薬剤 | 腎機能に関する電子添文の規定 |
|---|---|
| ペマフィブラート | 腎機能に関する禁忌なし。eGFR 30 mL/min/1.73m² 未満は 低用量で開始するか投与間隔を延長。最大 1日 0.2 mg |
| フェノフィブラート | 血清Cr 2.5 mg/dL 以上、または CCr 40 mL/min 未満は禁忌 |
| ベザフィブラート | 血清Cr 2.0 mg/dL 以上は禁忌 |
ガイドライン2022年版の禁忌記載は改訂前。現行の運用は電子添文に従う。
第4相(高度腎障害・透析例21例): 12週投与後の AUCτ は eGFR 30–60 の群と同等(幾何平均比 0.92)。
ただしPROMINENTでは腎有害事象が多く報告された。「使える」は「安全」ではない。
シスタチンCを測れば、見かけのCr上昇か分かる
実測GFRは落ちていない。それでも
シスタチンCもCrと並行して上昇する
イヌリンクリアランスは不変(Δ0.8 mL/min、95%CI −10.5〜12.2、P=0.9)だった一方で、
血漿シスタチンCは Δ+0.18 mg/L(95%CI 0.03〜0.34、P=0.02)上昇していた。
別コホートでも上昇率の中央値は Cr 15.1%、シスタチンC 9.9% で、判別の道具にはならない。
| ACCORD-Lipid | 併用群 | スタチン単独群 |
|---|---|---|
| CK>基準上限の10倍 | 10例(0.4%) | 9例(0.3%) |
| eGFR低下による減量 | 440例(15.9%) | 194例(7.0%) |
| eGFR低下による中止 | 66例(2.4%) | 30例(1.1%) |
フェノフィブラート併用 vs シンバスタチン単独。一次エンドポイントは HR 0.92(95%CI 0.79–1.08)。
CK の基準値は男性 50–200/女性 40–170 IU/L。開始後は初回4週後を目安に確認する。
CKだけを追うと見落とす。血清Cr・eGFR をセットで追う設計にしておく。
棒はハザード比の点推定。対照薬が異なり4本を横並びで比較できない。エパデールは 1日2,700 mg まで。
REDUCE-IT の対照は薬用鉱物油。付随研究では鉱物油群の hsCRP が試験終了時に群間差38.5%。
心房細動も説明する。REDUCE-IT:AF/粗動入院 3.1% vs 2.1%/RESPECT-EPA:新規AF 3.1% vs 1.6%。
心血管予防が目的なら、
上乗せの根拠はまだない。
ハザード比は 1.03。
TG 500以上は膵炎予防、
150〜499(随時175〜)は
残余リスク。薬が変わる。
eGFR低下による減量は
15.9% vs 7.0%。
CKだけでなく
血清Cr・eGFRも追う。
本文と参考文献は
ブログ記事に
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お届けします
次回もお楽しみに