分岐の軸は 発作型 × 意識レベル
決め手は発作型と意識レベルです。
CHAPTER
難治性重積545例のうち、
挿管されなかった割合
Beuchat I, et al. Neurology. 2022(SENSEレジストリ・9施設996例)
中欧3か国9施設の前向きレジストリで、成人996例のうち545例が難治性重積に進展しました。
挿管されなかった例が71.7%、良好転帰が52.7%でした。
併存症も重症度スコアも均質な集団で、治療的昏睡の使用率だけが2.6倍違いました。
Alvarez V, et al. Neurology. 2016(前向き多施設・施設のオッズ比11.3)
CHAPTER
| 重積の病型 | 麻酔薬導入の位置づけ |
|---|---|
| けいれん性の難治性重積 | 正当化される |
| subtle SE(昏睡+発作性脳波) | 正当化される |
| NCSE with coma(昏睡を伴う) | 個別化して判断 |
| NCSE without coma(意識が保たれる) | 役割は乏しい |
| 焦点運動発作性重積・EPC | 役割は乏しい |
両側強直間代発作のみで終わった症例では、死亡はゼロでした。
Leitinger M, et al. Epilepsia. 2019(人口ベース研究・成人221例・年齢中央値69歳)
t1=治療を始める時点、t2=神経損傷のリスクが生じる時点。
重積が30分続いたら、病型を問わず全身麻酔へ
5分・30分が決まっているのはけいれん性重積だけ
CHAPTER
ICUの重積171例のうち、37%に持続静注麻酔薬が使われました。
重積中の感染は43%と11%、死亡の相対危険は2.88でした。
Sutter R, et al. Neurology. 2014(6年コホート・エビデンスクラスIII)
難治性重積で追加調整すると、麻酔薬のリスクと転帰に関する結果は有意でなくなった
— Sutter R, et al. Neurology. 2014(原著が自ら記した限界)
前向き多施設の成人145例で、難治例の47%に治療的昏睡が使われました。
麻酔薬を避ければ助かるのではなく、麻酔薬を必要とする病態が重いのです。
Ferlisi M, et al. Epilepsy Behav. 2026(交絡調整後に群間差は消失)
CHAPTER
| 項目 | 機能障害あり | 機能障害なし |
|---|---|---|
| 治療制限の決定 | 35.7% | 12% |
| ICU死亡率 | 19.6% | 13.1% |
| 1年後に機能が悪化しなかった割合 | 42.9% | 44.1% |
Vieille T, et al. Epilepsy Behav. 2023(けいれん性重積でICU入室した成人499例)
※ 最下段のみ有意差なし(95%信頼区間 0.31〜1.22)
STESSやEMSEが高いから、麻酔導入は見送る
スコアは予後の見積もりを家族と共有する 材料であって、適応の判定装置ではない
Giovannini G, et al. Seizure. 2017(治療反応性の予測は全スケールで精度不良)
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確定後の遅延は転帰不良と関連します
burst suppression が優れる証拠はない
24〜48時間は専門家合意にすぎません
維持期と離脱期の脳波監視が必須です
集中治療関連筋力低下は長期不動化と高齢が危険因子で、退室後2年まで残ることがあります。
事前指示を持つ患者は中央値39%にとどまります。
Hermans G, et al. Crit Care. 2015/Sutter R, et al. Crit Care Med. 2020
難治性重積の71.7%は挿管されず、52.7%が良好転帰。
意識が保たれたNCSEでは、麻酔薬の役割は乏しい。
入院前の機能障害は、1年後の機能低下を予測しませんでした。
ご視聴にあたってのお願い
本動画は医療従事者向けの教育・知識整理であり、個々の診療方針を保証するものではありません。
引用した研究の大半は観察研究です。薬剤の用量・投与速度は各施設のプロトコルに従ってください。
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