医知創造ラボ

中枢神経系のシェーグレン症候群

神経シェーグレンを見抜く ― 乾燥より先に神経が動く、見逃さないための要点

🚩 脊髄炎・視神経炎を見たら
AQP4-IgG と MOG-IgG を測定
「シェーグレン脊髄炎」の約半数(49%)は実はAQP4陽性NMOSD
✓ 乾燥より先に神経が動く
神経症状が先行 25〜60%
CNS合併例の31%で神経症状が初発
なぜ重要か
  • 神経症状が乾燥症状に先行 25〜60%
  • CNS合併例の31%で神経症状が初発症状
  • 乾燥を欠き、神経症状だけで発症する例も(抗SSA・口唇生検で診断)
📊
CNS病変は「多面体」(pSS-CNS 42例)
脳梗塞
57.1%
脱髄病変
31.0%
脊髄炎
23.8%
血管狭窄
21.4%
MRI最多は非特異的な白質高信号(WMH)。画像は地味でも症状は重い
🔍
鑑別:MS / NMOSD / 神経シェーグレン
 脊髄病変抗体経過
多発性硬化症短分節・偏在なし(OCB)再発寛解/進行
NMOSD長大(LETM)AQP4・一部MOG再発性・重度後遺
神経シェーグレン多様(梗塞・血管炎)抗SSA/SSB基礎活動に随伴
※ 抗SSA陽性はAQP4陰性を意味しない。SSとNMOSDは併存し得る別個の疾患
🩺
診断と治療
診断:2016 ACR/EULAR分類基準(合計 ≥4点)。抗SSA/Ro=3点/巣状リンパ球性唾液腺炎(FS≥1)=3点/眼染色・Schirmer・唾液分泌=各1点。感度96%・特異度95%。抗体陰性でも小唾液腺生検が有用。
治療:急性期=ステロイドパルス(難治例は血漿交換・IVIG)/維持=シクロホスファミド・リツキシマブ(NMOSD合併は無期限免疫抑制)。確立したRCTは乏しく専門家意見ベース
出典:PubMed検証済みの総説・コホート研究(2016 ACR/EULAR分類基準 ほか)

※本図は医療従事者向けの教育目的の要約であり、診断・治療を代替しません。実際の診療は最新のガイドラインと患者の状態に従ってください。
解説記事:中枢神経系のシェーグレン症候群(神経シェーグレン)― 脊髄炎・視神経炎で疑うNMOSD・診断・治療