出典: Livingston G, et al. Lancet. 2024;404(10452):572-628.
これは集団についての人口寄与割合であって、「あなたが生活を変えれば45%減らせる」という個人の確率ではありません。委員会自身が、因子は互いに重なり合うので単純な足し算にはできないと書いています。因子が重なり合っているのなら、対策も同時に複数へ——これが「多因子介入(マルチドメイン介入)」の設計思想です。
| 試験(国・規模・期間) | 何を測ったか / 結果 |
|---|---|
| FINGER (フィンランド・1,260人・2年) | 認知機能テストの点数 年あたり差 0.022(95%CI 0.002–0.042・p=0.030)=陽性。ただし効果量は小さい |
| J-MINT (日本・531人・18か月) | 認知合成Zスコア 群間差 0.047(95%CI −0.029〜0.124)=差がつかなかった |
| U.S. POINTER (米国・2,111人・2年) | 全般認知機能の年あたり変化 構造化 0.243 vs 自己流 0.213 SD/年・差 0.029(0.008–0.050・P=.008)。両群とも点数は上がった |
| preDIVA (オランダ・3,526人・6年) | 認知症の発症(主要評価項目) HR 0.92(95%CI 0.71–1.19・p=0.54)=差なし |
| MAPT (フランス・1,680人・3年) | 認知合成Zスコア 3群とも対照と有意差なし(オメガ3単独は 0.011・p=0.812) |
出典: Ngandu T, et al. Lancet. 2015;385(9984):2255-63./Sakurai T, et al. Alzheimers Dement. 2024;20(6):3918-3930./Baker LD, et al. JAMA. 2025;334(8):681-691./Moll van Charante EP, et al. Lancet. 2016;388(10046):797-805./Andrieu S, et al. Lancet Neurol. 2017;16(5):377-389.
5つの試験は対象者が違います(リスクの高い一般高齢者/軽度認知障害の方/座りがちで食事が最適でない方/一般の70〜78歳/記憶の訴えがある70歳以上)。またJ-MINT と U.S. POINTER には「何もしない群」がありません——どちらも対照群に何らかの介入が入っています。
出典: Coley N, et al. Alzheimers Dement. 2025;21(2):e14472./Harrison TM, et al. JAMA Neurol. 2026;83(6):521-529.
認知症になる人が減ったと主要な評価項目で示した試験は、いまのところありません。ただしそれは「効果が無いと証明された」ということではありません。この二つは違います。
出典: Mendes AJ, et al. Lancet Healthy Longev. 2025;6(9):100762.(109試験・23,010人のネットワークメタ解析/認知機能が保たれている高齢者が対象)
著者は、109試験のうち44試験(40%)でバイアスのリスクが高かったこと、健康教育を対照にした比較では出版バイアスが示唆されたことを明記しています。数値だけを取り出して使えるデータではありません。
出典: Sakurai T, et al. Alzheimers Dement. 2024;20(6):3918-3930./Baker LD, et al. JAMA. 2025;334(8):681-691./Sugimoto T, et al. Alzheimers Dement. 2025;21(11):e70822.
「週に何回、何分」は一人ひとり違います。持病のある方、関節や心臓に不安のある方は、量を増やす前に必ず主治医にご相談ください。また本図は、いま飲んでいる薬をやめたり減らしたりする根拠にはなりません。