内科医・かかりつけ医向けにやさしく解説
脂質異常症と上手に付き合う
生活指導の6つの柱
食事・運動・減量・禁煙節酒・服薬 ― LDLを下げ、いつもの生活を守る
生活の工夫は薬の“代わり”ではなく“土台”。LDLは下げるほど血管の事故が減り、生活で下げた分だけリスクは下がります。
6生活でLDLを下げる6つの柱
📉
① 「下げるほど良い」を知る
LDLは下げるほど心筋梗塞・脳梗塞が減る(十分という境目はない)。
健診の数値(140・120・40・150)は暗記でなく行動を始める合図。目標は人それぞれ。
🐟
② 飽和脂肪酸を「置きかえる」
肉のあぶら・バター・生クリームを減らし、魚・植物油・ナッツに置きかえる
ただ減らすより“置きかえ”が肝で、血管の事故が減る。
🥗
③ 地中海食+食物繊維
野菜・豆・魚・オリーブ油・ナッツ中心の地中海食は病気を減らす。
オートミール・大麦の水溶性食物繊維(βグルカン)でLDLがわずかに下がる。
🏃
④ 運動を続ける
目安は週150分の有酸素+筋トレ。LDL・中性脂肪はおだやかに下がる。
HDL(善玉)は運動だけでは上がりにくいが、体重・血圧・血糖に良い。
⚖️
⑤ 減量・禁煙・節酒
少しの減量でもLDLは下がる。禁煙は最優先(HDLを守り血管を守る)。
飲みすぎは中性脂肪を上げるので、ほどほどに。
💊
⑥ 薬は自己判断でやめない
数字が良くなっても、それは薬が効いている状態かもしれない。
やめる前に必ず主治医へ相談を。生活は土台、薬は治療。
約300人に1人「FH」を見逃さない
家族性高コレステロール血症(FH)は生まれつきLDLが高くなる体質。約300人に1人とまれではなく、放置すると若くても血管の事故が起きやすい。
1治療していないのにLDLが180以上
2若い家族(親・きょうだい)に心筋梗塞・狭心症
3アキレス腱が厚く腫れている
▶ 2つ当てはまればFHを疑い、受診をすすめる
!こんなときは受診・119番
1胸の痛み・締めつけ → 狭心症・心筋梗塞(ためらわず119番)
2顔のゆがみ・腕に力が入らない・言葉が出ない → 脳卒中
3急な激しい腹痛 → 中性脂肪が非常に高いと膵炎のことも
4薬を飲み始めてからの強い筋肉痛・脱力 → 自己中断せず相談
⚠️ 数字が良くなっても、自己判断で薬をやめないでください
出典: 日本動脈硬化学会 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022/家族性高コレステロール血症診療ガイドライン2022/CTT 2010・Hooper 2020・PREDIMED 2018・Kelley 2011 ほか
医知創造ラボ(脳神経内科専門医監修) tools.ichisouzo-lab.com