医知創造ラボ|てんかんを理解する

ネットワークの異常としての
てんかん

焦点とネットワークは両立する。
始まりの場所と、そこからの広がりを合わせて考えます。

1|点と線は、測定結果の表現

ノード=脳領域・電極接点
エッジ=それらの間で測定した関係

構造的結合:物理的な連絡の推定
機能的結合:信号の統計的な関連

強い機能的結合は、直接の配線や因果の証明ではありません。

2|指標が測るものを区別する

次数:接続する線の数
強度:接続する線の重みの和
媒介中心性:最短経路が通る程度
モジュラリティ:集団への分かれ方

ハブ・発作開始域・手術標的は同義ではありません。

3|研究結果には条件がある

Rijal 2023:薬剤抵抗性てんかんの小児31例。発作中・発作後で高い研究固有の指標(接続重みの中央値を正規化)の傾向。電極の範囲に限り、健康対照なし。

Boddeti 2025:内側側頭葉てんかん4例。間欠期にも、伝播に関わる領域間の高い結合。白質結合は健常者の参照アトラスから推定。小規模で、形成因果や治療効果は未確定。

4|診療への持ち帰り

場所・つながり・時間。
どこで始まり、どう広がり、症状はどの順序で変わるか。

集団の関連と、個別の治療判断を分けます。今回の研究だけで一律の切除や全例への解析導入を推奨しません。