医師・介護家族向け 早見表

食事量が減った高齢者に
どの栄養補助食品を選ぶか

出した量ではなく、口に入った量で考える。国内の主な製品を場面別に整理しました。

1.物差し ── ESPEN高齢者ガイドライン

400 kcal以上/日
栄養補助食品から摂る
エネルギーの目安
30 g以上/日
同じく
たんぱく質の目安
1 か月以上
続ける期間。
月1回、効果を評価
200kcal・たんぱく質7.5gの標準型を1日2本飲むと、エネルギーは400kcalに届くが、たんぱく質は15g。残りは食事か高たんぱくの製品で補う。

2.場面別の選び方

こんなとき最初に見る点製品の例(1本・1個あたり)
食事量は減ったが飲み込みは問題ない200kcalを飲み切れるか。好みの味があるかメイバランスMiniカップ、エンジョイクリミール、ファインケア(125mL・200kcal・7.5g)/テルミールミニ(125mL・200kcal・7.3g)/メディミル ロイシンプラス、アイソカル100(100mL・200kcal・8g)
100〜125mLでも負担になる1mLあたりのエネルギーハイカロリークリミール300(125mL・300kcal)/アップリード(100mL・400kcal)/アップリードmini(50mL・200kcal)
筋量低下がある・リハビリ中1本あたりのたんぱく質メイバランスMini HighPro(200kcal・11.8g)/リハデイズ(160kcal・11.0g)/リハたいむゼリー、小さなEプリン(100kcal・10.0g)
甘い味に飽きたスープ・茶系。食事の一品にできるかメイバランスMiniカップ スープテイスト/各社のコーンスープ味/テルミールミニ麦茶/クノールの高たんぱくスープ(1食8g)
液体でむせる嚥下評価と製品の物性・規格メイバランス ソフトJelly(125mL・200kcal・7.5g)/すっきりクリミールジュレ(135g・200kcal・7.5g)/アップリード
普通の食事はある程度食べられる量を増やさず栄養密度を上げるごはんにあうソース(10g・60kcal)/メイプロテイン(1包・たんぱく質5.0g)

3.1mLあたりのエネルギー

標準型(125mL・200kcal)
1.6 kcal
メディミル、アイソカル100、テルミール2.0α
2.0 kcal
ハイカロリークリミール300
2.4 kcal
アップリード、アップリードmini
4.0 kcal
高濃度の製品を半分残すなら、飲み切れる200kcalの製品のほうが実際の摂取量は多くなります。

4.始めたあとに確認すること

  • 実際に摂れた割合を聞く。残すなら味・形・時間・容量を変える
  • 最低1か月続け、月1回、体重と食事摂取量で評価する
  • 「ゼリーだから安全」とは考えない。規格を満たす製品でも誤嚥を確実には防げない
  • 認知症では、目的は栄養状態の維持。認知機能の改善を目的にしない
ここに挙げた製品は食品で、処方はできません。腎臓病・糖尿病・食物アレルギーのある方は、使用前に主治医・管理栄養士にご相談ください。
出典:Volkert D, et al. ESPEN practical guideline: Clinical nutrition and hydration in geriatrics. Clin Nutr. 2022;41(4):958-989(PMID 35306388)/Volkert D, et al. ESPEN guideline on nutrition and hydration in dementia - Update 2024. Clin Nutr. 2024;43(6):1599-1626(PMID 38772068)/消費者庁 特別用途食品(えん下困難者用食品)リーフレット/製品の数値は各メーカー公式製品ページ(2026年9月18日確認)。1mLあたりのエネルギーは公式値からの計算。特定の製品を推奨・格付けするものではありません。
医知創造ラボ | 監修:脳神経内科専門医 今村久司