脳神経内科・一般内科・研修医の方へ
パーキンソン病
脳先行型/体先行型と「左右差」早見
α-シヌクレインの起源で病像を説明する仮説|SOCモデルの予測と、左右差説への"反論"まで
12つの型 ― どこから始まるか
脳先行型 brain-first
出発点:脳内(嗅球・扁桃体)
広がり:脳 → 末梢へ下行
目印:運動症状が主導/RBDは後発
体先行型 body-first
出発点:腸管・末梢自律神経
広がり:末梢 → 脳へ上行(迷走神経)
目印:RBD・便秘・起立性低血圧が先行
2左右差はなぜ生まれるか(SOCモデルの予測)
伝播の仕方左右差
脳先行型片側起始 → 同側connectome優位に伝播 → 同側黒質に偏る大(非対称) ※仮説
体先行型迷走神経を介し左右両側へ上行 → 脳幹で対称的小(対称) ※仮説
3ベッドサイドの手がかり(型を"示唆"する所見)
手がかり脳先行型を示唆体先行型を示唆
運動の左右差大(片側優位)※仮説小(対称的)※仮説
RBDなし/運動症状の後運動症状に先行
自律神経症状比較的遅れて出現便秘・起立性低血圧が早期
発症年齢やや早発寄り※仮説やや遅発寄り※仮説
認知の予後比較的緩徐低下が速い傾向
4「左右差で見分けられる」への反論
⚠ 左右差は仮説どおりには支持されていない

Lövdal 2024:DAT-SPECTの左右差は両型で差なし(p=1.0/0.4)。「非対称性は支持されない」と結論。

Palermo 2025:de novo 158例・6年。非対称性含む全指標で差なし(p>0.05)、放射線オミクスでもAUC≈0.46(偶然並み)

③ 構造MRIは結果が割れ、提唱者も"conflicting"と明記。PDは二分でなく連続体の可能性。ただし体先行型の特徴は認知予後の悪化を予測する。

医知創造ラボ|出典:Borghammer J Parkinsons Dis 2021・Horsager Brain 2020・Lövdal/Palermo npj Parkinsons Dis 2024-25 図解:脳神経内科医監修