✚脳神経内科医が解説
副鼻腔炎に抗生物質は必要?
大人の副鼻腔炎、考え方のまとめ
1まず、いちばんの誤解
鼻水の色では、抗生物質が必要かどうかは決まりません
→
どれも「細菌がいる証拠」にはなりません
厚生労働省『抗微生物薬適正使用の手引き 第四版』にも明記されています
2期間で3つに分ける
続いている期間→呼び方
5日を過ぎて悪化、
または10日を超えて続く
かぜのあと
★
10日を超えたものの名前は「細菌性」ではありません。
「ウイルスのあと」です。
3「効く人」を見分ける方法も、まだありません
抗生物質で得をする人と、得をしない人を、症状や体質から見分けることはできませんでした。
💡
「誰にも効かない」という意味ではありません。効く人はいる。
けれど先に選び出す方法がない、ということです。
4それでも「要る人」はいます
🌡️高い熱が出ている
😣痛みが強い
📈いったん良くなったのに、また悪くなった
国内では、軽症なら5日ほど様子をみて、中等症以上では抗生物質を検討します
5
★ この記事のいちばん大事なところ ★
怖い合併症は「こじらせた末」ではなく
「早い時期」に起きます
そして、抗生物質を広く使っても減っていません。
→「念のため抗生物質」
では防げません。
→防ぐのは、次のサインを
知っていることです。
6すぐ受診すべきサイン ―「目のまわり」と「おでこ」
目のまわり
●腫れる・赤くなる
●目が動かしにくい・
ものが二重に見える
●見えにくくなる
●眼球が前に押し出されてくる
そのほか
●意識がぼんやりする
●首が硬くなる・けいれん・
手足が動かしにくい
●新しく出てきた
「片側だけ」の症状
まれです。ただし、まれというだけで、ゼロではありません。
7どれくらいで治るのか
抗生物質で治りが早くなる方はいますが、その割合は多くありません。その一方で、嘔吐・下痢・腹痛などの副作用は確実に増えます。
8何をすればラクになるのか
効く寄り
点鼻のステロイド薬(ただし効果は控えめ)
弱いが害は少ない
鼻うがい(大人での効果ははっきりしていません)
⚠️ 注意
市販の点鼻薬(血管を縮めるタイプ)は10日を超えて使い続けない
9その痛み、本当に副鼻腔炎ですか
「蓄膿の頭痛」は、頭痛の国際分類では
もう使わない言葉になっています
●片頭痛でも、鼻がつまったり、鼻水や涙が出たりすることは珍しくありません
●ただし、副鼻腔炎で頭痛が起きること自体はあります
●副鼻腔の状態が片頭痛の引き金になることもあります
大事なのは、どちらかに決めつけないことです。
10長引くときは耳鼻咽喉科へ
112週(約3か月)を超えて続いている
2新しく出てきた「片側だけ」の症状がある
3においが分からない状態が続いている
4上の奥歯に心当たりがある(大人では原因が歯にあることも少なくありません)
この図は一般的な情報の整理であり、個別の診断や治療の指示ではありません。
症状の程度や持病によって判断は変わります。実際の治療については、かかりつけの医師にご相談ください。
※この記事は大人の話です。子どもの副鼻腔炎は抗生物質の考え方が異なるため扱っていません。
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