外来患者指導シリーズ 第37弾

睡眠薬の安全なやめ方・減らし方

「一生やめられない」は誤解。ただし、自己判断で急にやめるのが危険。

睡眠薬の安全なやめ方・減らし方:一度のんだら一生やめられないは誤解で、多くの人は安全にやめられるが自己判断で急にやめるのが危険。やってはいけない5つは、自己判断で急にやめる・お酒で代用する・自己流で隔日にする・他人の薬や市販薬で代える・残薬で勝手に再開する。安全にやめる4つのステップは、急にやめない、主治医と少しずつ減らす、依存の少ない薬へ置き換える、CBT-Iで眠る力をつける。漸減にCBT-Iを併用すると77パーセント、漸減のみは38パーセントがやめられ、1年後も70パーセント対24パーセントで差が持続する。やめどきの目安は65歳以上なら服用期間にかかわらず、18から64歳なら4週間を超えて使っている場合に検討する。手のふるえ・大量の汗・強い動悸・強い不安・けいれんが出たらすぐ主治医へ。

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この図の読み方。4つのステップは上から順に進めるもので、飛ばして③④だけを選ぶものではありません。とくに②の減らすペースは一人ひとり違い、主治医が体調を見ながら個別に決めます——「何週間で何分の1ずつ」という一律の目安はこの図にも意図的に載せていません。④のCBT-Iは薬をやめたあとの受け皿ではなく、減らし始める前から並行して始めるほうが卒業しやすいことが③の数値の意味です。「依存の少ない薬」は依存や反跳が起きにくいとされるという意味で、ゼロではありません。
出典。漸減とCBT-I併用=Baillargeon L, Landreville P, Verreault R, Beauchemin JP, Grégoire JP, Morin CM. CMAJ. 2003;169(10):1015-1020./年齢別の減薬提案=Pottie K, Thompson W, Davies S, et al. Can Fam Physician. 2018;64(5):339-351./急な中止でなく漸減=Hintze JP, Edinger JD. Sleep Med Clin. 2020;15(2):147-154./CBT-Iの効果=Trauer JM, Qian MY, Doyle JS, Rajaratnam SMW, Cunnington D. Ann Intern Med. 2015;163(3):191-204./日本の枠組み=厚労科研・日本睡眠学会「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン ―出口を見据えた不眠医療マニュアル―」(2013)。
くわしい解説は ブログ記事、患者さんにそのまま渡せる資料は A4ハンドアウト をご覧ください。